第1回 CCS事業に関する連絡会議 議事要旨を読んで 

「安心安全」基準づくりに邁進する前に、首都圏CCS事業の必然性を議論してもらいたい 

by 品田知美 

千葉県としては国がやるというから、市町村としては県がやるというから。そうやって素直にお考えなのだとわかりました。国と自治体はもっと平等な関係ではなかったでしょうか。まるで大きな税金という利益を分け合う仲間たちが、互いにこれから守り合おうと宣言し、感謝しあっている構図に見えました。皆さん、住民たちの厳しい目線にさらされていることに対して不安なのでしょうか。

住民の不安を解消するために、理解を求めるといって説明し、率直に言えば地域振興という名で、お金で我慢してもらえるように自治体は交渉するのでしょうか。首都圏CCS株式会社は「住民の皆様と決して一方的ではない、 双方向のコミュニケーション」をとろうとされるようですが、お話した結果が決まっていて理解を求めて解説されるのなら、それはコミュニケーションとはいえないです。

経済産業省は「事業者が地域との関係を無視して、一方的に事業が進むことはないように、しっかり国としても、審査、そして規律をしていきたい。」と語っています。ですが、明らかになったように、試掘許可をめぐる意見の実質的な隠蔽をするような官庁が、企業を審査をすることが果たしてできるのでしょうか。

 そして、「具体的な運用基準、詳細なガイドライン等は、これから整備をしていくことになる。輸送の手続きについても、審議会で、審議をしていただいている。」会合では、専門家たちからかなり厳しいコメントが出されています。その状況なのに、首都圏CCS株式会社の説明会では、「安心・安全・確立された技術」という解説の基調でした。ここで率直で語られているように説明会は全面的にやり直してもらわないと、また嘘を重ねることになりますよ。

パイプラインについては「万一の漏えいの場合にもシミュレーションを行う。土砂崩れが起きそうなところには設置させない。土砂崩れが起きても耐えられる構造を求めていく。」とあります。そのような配慮を真面目に取り組まれている点は確かに尊敬します。

しかし、率直にいって、そこまでのリスクをとりながら、内房から外房まで運ぶという計画自体がおかしくないですか。パイプライン沿線の住民のひとりとしては、ますます疑念を深めてしまいます。いったん、ゼロベースにて事業の可否について議論していただくことを強く望みます。